現代医学と西洋薬

 現代医学は、もともとは救急医療から始まり、いわゆる科学の進歩とともに発展し、高度な医療を提供し、限られた部分では素晴らしい結果をもたらした点もありました。しかし根幹の部分で間違っている為、基本的に不自然で、危険な医学になっています。
 その根幹の部分とは、生命を含めた物質に対する理解に係るものです。
 実は人間などの生命に限らず、全ての物質には意識があります。例えば動物や植物や道端に落ちている石などはもちろんのこと、全ての物質に意識があります。私たちには認識することはできませんが、これらの全ての物質にも、意識から派生する気や感情や思考が存在します。
 みなさまもご存知のように、人間にも意識があります。人間の肉体は、この意識から派生する気や感情や思考と密接に係り、影響を受けています。
 ところが人間を目に見える肉体だけの存在だと考えると、この気や感情や思考という概念をおそらく説明することはできないでしょう。目には見えないけれども、気や感情や思考と係りを持つ次元(身体)が実際に存在します。このことを無視して、人間を目に見える肉体だけの存在だと考えることが、全ての間違いの根源だと思います。
 このような考えに基づいた医学では、人がどのようにして病気になるかを、正しく認識することができません。人がどのようにして病気になるかが判らなければ、病気にならない為にどのようにすれば良いのか、また病気になった時にどのように治療すればよいのかが判らないのです。
 従って現代医学の治療は、単なる対症療法になっており、本当の健康へ向かうものではなく、逆に体に害を与えたり、さらなる病気を生み出す原因にもなっているのです。
 というのも現代医学の治療の1つに薬物療法がありますが、その医薬品(西洋薬)は、様々な面から非常に有害であることを理解する必要があります。
 まずそれらの医薬品は、使用目的が短絡的で、人を本当の健康に導く為の薬ではなく、起こっている症状を目立たなくすることを目的としているだけで、むしろ人体にとって有害であると言えます。症状を目立たなくするが有害な薬は非常に沢山ありますが、例えば花粉症の薬について説明してみましょう。
 花粉症とは、花粉などの異物が体内に侵入した時に、肥満細胞という免疫細胞がその異物を処理する際に発生するアレルギー症状です。それは、肥満細胞から放出されるヒスタミンというアレルギー発症物質が、主に鼻や目にあるヒスタミン受容体に結合することにより引き起こされます。
 なぜ免疫力が作動する時に、このようなアレルギー発症物質が放出されるのでしょう?
 一般には免疫の過剰反応と言われ、ふつうの人は、免疫が過剰に反応すると聞くと、免疫力が強すぎるのだと思います。実際は反対で、免疫力が低下している状態なのです。
 花粉などの異物が体に入ってくると、人体は免疫力によってこの異物を処理しようとします。この処理には3重の防御システムが備わっているのですが、この肥満細胞による防御システムは、実は第3の防御システムです。つまり第1、第2システムによる防御に失敗した時に、作動するものなのです。免疫力が弱いので、最後の砦である第3システムまでもが、使われなければならなかったのです。このシステムが作動する時に「あなたは現在、相当免疫力が低下していますよ」ということを知らせる為に、このようなヒスタミンを用いたアレルギー反応が起こる様になっているのです。
 ところが西洋薬の場合、このような免疫力の低下については考慮しません。このアレルギー症状は、ヒスタミンという物質が細胞にあるヒスタミン受容体と結合することで起こるのであるから、このヒスタミン受容体に何か違う物質を結合させ、ヒスタミンが結合するのをブロックさせようと考えました。
 確かにアレルギー症状は劇的に治まりますが、免疫力が低下している状態は改善されておらず、また免疫力を低下させている原因も不明のままです。さらにアレルギー用の薬が、ヒスタミン受容体に結合することにより、有害な反応や副作用が実際発生します。
 本来は、免疫力を回復させることにより、第1か第2の防御システムで花粉を処理すれば、このようなアレルギー症状は起こらないのです。
 その他の例としては、ホルモンの不足を補う為に使用されるホルモン剤があります。人間の生理機能と密接に関連するホルモンなどでは、投与されると生体はホルモンが十分にあると判断し、そのホルモンをより分泌しなくなります。つまり意図した効果とは別の反応が、起こることがよくあります。
 治療の正しい方向性としては、なぜそのホルモンが不足を起こしてしまったかを判断し、それにアプローチすることなのですが、このように足らないものは補えば良いと考える治療方針は、人を目に見える肉体だけの存在として捉えた、非常に短絡的な考え方なのです。
 さらにホルモン以外でも近年よく使用される様々な生体内物質は、一般に少量で顕著な効果が顕れる物質で、物質としては毒性が強いのですが、これらはある場所で働き、役割が終われば速やかに代謝、排泄されることで、人体に害を与えないようになっています。
 ところが医薬品の場合、それを口から摂取することで、胃や腸を通過し、吸収され、肝臓を経由し、血液に乗って全身を廻るわけです。いろんな臓器、組織にとっては非常に悪い影響を与えることが考えられます。実際これが副作用というものです。特に重篤な副作用症状がなくても、潜在的に被害があるかもしれません。
 特に精神的な病に、脳内の生体内物質を分析し、足りないものを補うという考えから、医薬品が生まれ、投与されています。精神に作用する薬なので、悪影響が特に懸念されます。
 また抗生物質では、最終的な方法として必要な場合があるかもしれませんが、なぜ体の中で菌がそのように増殖したのかについて考えようとしません。その菌を体外に排出するような薬草を用いることもなく、悪い菌は殺せということで抗生物質が初期の段階から使われることが多くあります。抗生物質は、副作用など悪影響の大きい薬と言われています。子供が風邪を引いたぐらいで使用されますが、子供の場合特に悪影響が懸念されます。
 さらにこれらの例以外にも、抗癌剤、抗高血圧薬、抗高脂血症薬などほとんどの薬は全く必要がなく、逆に危険なものであることを理解していただきたいと思います。
 なお西洋薬の危険性は他の要素も影響しています。それは、天然に産出する物質にも毒性はありますが、西洋薬の場合ほとんどが合成された物質であることです。それ自体に強い毒性があるだけでなく、合成されたものは代謝や排泄において未知なところが多くあり、さらなる危険が存在する可能性があります。
 例えビタミンCのように一般に毒性がないような物質でも、合成されたものは天然のものと同じ化学式であっても、体内での代謝、排泄が異なり、アーユルヴェーダでは良くない影響があると言われています。

 ここで最後に、アーユルヴェーダと現代医学との違いを理解する為に、もう一つ例を挙げてみます。
 例えば人は、腰を強打したわけでもないのに、腰痛になることがよくあります。
 この場合現代医学では、ふつう病院の整形外科に行かれる方が多いと思います。レントゲンを撮り、骨と筋肉に異常がないか調べられます。レントゲンで異常が発見される場合とされない場合があります。異常がない場合だけでなく異常がある場合でも、一般にそれ以上詳しく考察されることがなく、またその原因にアプローチされることがほとんどありません。
 多くの場合、消炎鎮痛薬の湿布や神経をブロックする注射が投薬されるだけです。たとえそれで痛みが取れたとしても、また近いうちに再発することになります。またこの湿布薬や注射剤は、体には悪い影響を与える作用を有しますから、別の病気の原因になりかねないのです。
 一方アーユルヴェーダによると、前述したように痛みの原因は、ドーシャバランスの乱れによるものです。さらにそのドーシャバランスの乱れを不可逆的にしている病気への引き金は、実は霊の憑依や、邪気及びアーマの蓄積です。
 ですから正しい治療は、霊の憑依や邪気及びアーマの蓄積を調べて、それに対する処置を行った上で、ドーシャを乱した原因を特定し、それに対処することで行われます。このようにして治癒すると、まず再発はありません。
 以上のように現代医学とアーユルヴェーダの病気に対するアプローチの違いを理解していただきたいと思っています。
 なお現代医学による治療から東洋医学による治療に切り替える場合には、西洋薬を一辺に中止せず、徐々に減量して中止するようにしてください。薬を一辺に中止すると、生体が過剰に反応して危険を伴うことがあるからです。
 最後に、現代医学では食事においても、人間に対する認識と同様に食品についての認識も間違っている為、現代の食品学は間違った理論で構築されています。間違った食品学に基づいて食生活が指導されると、人を本当の健康に導くことが出来ないだけでなく、悪影響を与えたり、逆に病気の原因となることが懸念されます。
 食生活は人間の健康にとって非常に大きな要素ですから、食事についてもアーユルヴェーダによる正しい知識を理解することがとても重要です。


 「現代医学と西洋薬」における参考文献等
 ■「大往生するための健康読本」織田啓成、第二海援隊
 ■ 竹下雅敏「東洋医学セミナー」 初級・中級・上級
 ■ 竹下雅敏 映像配信「幸せを開く7つの扉(2)邪気への対処」
 ■「大いなる生命学」 青山圭秀著、三五館

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